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おふぃま新聞 10月号

10月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。


1.従業員が「iDeCo(個人型確定拠出年金)」へ加入する際に事業主が行う事務手続

今年1月からの改正確定拠出年金法の施行により、個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)は、基本的に20歳以上60歳未満のすべての方が任意で加入できるようになりました。
企業で働く従業員がiDeCoに加入する際、事業主が行わなければならない事務手続が発生しますが、そのポイントは以下(1)~(5)の通りです。
(1) 事業所登録 (2) 事業主証明書の記入 (3) 事業主証明(年1回) (4) 事業主払込の場合の掛金納付 (5) 年末調整


2.年金受給開始を70歳以後まで選択可能に ~政府有識者会議が提言

内閣府の「高齢社会対策の基本的考え方等に関する検討会」は、公的年金の受給開始年齢を70歳以降まで繰り下げることを可能とする仕組みづくりなどを盛り込んだ報告書の骨子案をまとめました。政府はこの骨子案をもとに、年内に中長期的な高齢者施策の指針となる「高齢社会対策大綱」の改定案を閣議決定する予定です。


3.監督指導による賃金不払い残業の是正結果(平成28年度)

厚生労働省は、時間外労働等に対する割増賃金を支払っていない企業に対して労働基準法違反で是正指導した結果(平成28年度分)を取りまとめ、公表しました。
(1) 是正企業数:1,349企業(前年度比1企業増)…うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、184企業
(2) 支払われた割増賃金合計額:127億2,327万円(同27億2,904万円増)
(3)対象労働者数 :9万7,978人 (同5,266人増)
(4)支払われた割増賃金の平均額は、1企業当たり943万円、労働者1人当たり13万円 今後も、厚生労働省による賃金不払残業の解消に向けての取組みや、労働基準監督署による指導は強化されていきますので、企業としても今まで以上に徹底した労務管理が求められます。


4.「地域別最低賃金」の引上げに伴う給与計算への影響は?

2017年度の地域別最低賃金については、8月中旬に各都道府県労働局に設置される地方最低賃金審議会の答申が出揃い、9月中旬には官報公示も出揃いました。
今年度の全国加重平均額は848円で、昨年度に比べ25円の引上げとなりましたが、これは、昨年度に引き続き、現行制度が始まった2002年度以来最高の引上げ額です。
給与計算においては、発効日以降発生する賃金に引上げ後の最低賃金が適用されるため、賃金計算期間の途中に発効日がある場合は注意を要します。最低賃金での時給を適用している従業員がいる場合、賃金計算期間の途中で時給額が変更となるからです。
この場合、発効日を含む月の賃金計算期間から前倒しで時給を引き上げることもできますし、据置きにして、引上げ後の差額を別途支給することもできます。


5.法令違反の多い「自動車運転者を使用する事業場」の実態

厚生労働省から、トラック、バス、タクシーなどの自動車運転者(ドライバー)を使用する業場に対して行われた監督指導や送検の状況(平成28年)が公表されました。
改善基準告示違反については、「最大拘束時間」「総拘束時間」「休息時間」「連続運転時間」「最大運転時間」の順で多く指摘されています。 重大または悪質な労働基準関係法令違反による送検件数は60件となっており、前年より8件増えています。すべての業種でもすべて前年より送検件数が増加しており、特にトラックは上昇傾向が続いています。
近年、「健康経営」という言葉もあるように、従業員の健康について社会的な関心が高まっていますし、ドライバーに対する健康診断等も監督・監査での指摘事項に多く上がっています。
人手不足の状況の中、ドライバーが健康を害することはさらなる人手不足を招きますので、「健康」を中心にした労務管理を考える必要がありそうです。


6.職場のストレス調査結果にみる「相談対応」の重要性

厚生労働省は、事業所が行う労災防止活動や安全衛生教育について調査した「労働安全衛生調査(実態調査)」の平成28年の結果を公表しました。
具体的な強いストレスの内容(複数回答)では、「仕事の質・量」(53.8%)が最多で、「仕事の失敗、責任の発生」(38.5%)、「対人関係(ハラスメントを含む)」(30.5%)と続いています。
前述の調査では、誰かに相談したことでストレスが「解消された」という回答が31.7%、「解消されなかったが、気が楽になった」という回答が60.3%ありました。

管理監督者や同僚が相談に応じるだけでも一定の効果があることがわかります。また、「対策の取組内容」(複数回答)として、35.5%の事業所が「相談体制の整備」を挙げています。年に1回のストレスチェック実施だけがメンタルヘルス対策ではありません。相談対応で従業員のストレスを上手に取り除き、健全な職場の環境を維持しましょう。


コラム

半年間の実習を終え、無事10月に中小企業診断士として登録することができました。

社会保険労務士と中小企業診断士の違いをよく聞かれます。
社会保険労務士は、「従業員個人」を対象にしており、手続きや就業規則、給与計算を扱います。
中小企業診断士は、従業員を「人」と言う会社の資源として考えます。従業員の生産性を上げる作業改善、組織改革、モチベーションを上げる規定などを提案します。

まだ、知識だけの診断士ですが、これから実績を積み、今後は、社会保険労務士・中小企業診断士のダブルライセンスでガンガン稼ぐつもり…いいえ、会社様の事業の発展に寄与させていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



by office-matsumoto | 2017-10-12 10:31 | 事務所新聞
おふぃま新聞 9月号

9月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。


1.来年4月から本格化する「無期転換ルール」に関する調査結果

来年(2018年)4月1日から本格的に、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できる権利を有する労働者が生じることとなりますが(いわゆる『無期転換ルール』)、そんな中、連合から『有期契約労働者に関する調査報告』が発表されました。
『無期転換ルール』についての考えを尋ねたところ、「契約期間が無期になるだけで待遇が正社員と同等になるわけではないから意味が無い」が54.5%で最も割合が高く、次いで「無期契約に転換できる可能性があるのでモチベーションアップにつながる」が37.1%、「契約更新して働き続ける可能性が狭まる」が31.3%となっています。
また、『無期転換ルール』について「ルールができたことは知っているが、内容までは知らなかった」が32.9%、「ルールができたことを知らなかった」が51.2%で、この2つを合計した『内容を知らなかった』は84.1%となっています。

【定年後再雇用】60歳定年、その後65歳まで契約社員として雇用する場合は、65歳を超えても契約を更新すると、無期転換の権利を有することになります。もし、定年後再雇用者を無期転換の権利から除外する場合は、第2種計画認定の申請が必要になります。

2.「労働者派遣事業者」の許可基準を実質緩和へ

厚生労働省は、労働者派遣事業者の許可基準を緩和する方針を固め、改正案を公表しました。現在は、許可申請事業主に関する財産的基礎として、純資産等で一定の要件を設けていますが、地方公共団体が事業者の債務を保証することなどを条件として、実質的に資産要件を撤廃します。 労働者派遣法に基づく許可基準を改め、9月上旬にも適用する方針です。

◆特定労働者派遣の事業所は、一般労働者派遣事業者への切替が必要です。
決算年度末のタイミングで、一般労働者派遣事業者への切替を行うと比較的切り替えがスムーズにできます。
切替を行う場合は、早めに弊所までご相談ください。


3.過重労働による脳・心臓疾患、精神疾患に関する労災請求が増加

厚生労働省は、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害に関して、平成14年から、労災の請求件数や支給決定件数などを年1回取りまとめています。このたび平成28年度の集計結果が公表されました。
脳・心臓疾患に関する労災補償の請求件数は825件で、前年より30件増加しました。支給決定件数は260件で前年比9件増、うち死亡件数も同11件増の107件でした。精神障害の請求件数は、前年から71件増え1,586件と、過去最多となりました。
企業側は、事業場の事故に限らず、労働時間・働き方等の管理に厳重な配慮が必要です。


4.最低賃金引上げ額は「平均25円」で過去最大の上げ幅に

7月27日に開催された厚生労働省の第49回中央最低賃金審議会において、今年度(平成29年度)の地域別最低賃金額改定の目安が公表されました。
今年度の引上げ額の全国加重平均は25円(昨年度24円)、改定額の全国加重平均額は823円(同798円)となっています。


5.「ストレスチェック制度」の実施状況と関連する助成金

ストレスチェック制度の実施状況が、制度施行後、初めて取りまとめられ、厚生労働省から発表されました。 その結果、実施義務対象事業場のうち、ストレスチェック制度を実施したのは82.9%で、実際にストレスチェックを受けた労働者の割合は78.0%でした。
なお、現時点で50名未満の事業場については「努力義務」となっていますが、今後義務化される可能性もあります。


6.平成28年度 個別労働紛争件数にみる労働紛争の現状

厚生労働省「平成28年度個別労働紛争の施行状況」(6月16日発表)によると、平成28年度の総合労働相談件数は113万741件で、前年度と比べると9.3%増となりました。 件数が100万件を超えるのは9年連続であり、高止まりしています。 泣き寝入りせずに、職場改善を求める動きが広がっていることが、その背景にあるようです。


コラム

政府主導の「働き方改革」。残業時間の上限は「月100時間未満」になる予定です。
施行は2019年度からですが、2018年には、長時間労働是正の監督体制を強化するため、監督官100人増員する方針を決めるなど、施行準備が着々とすすんでいます。

会社に長時間労働を「良し」とし、「残業する者は仕事をがんばる者」という考えが根強いといつまでたっても労働時間を短縮することはできません。
長時間労働になる原因に「人手不足」をあげることが多いのですが、慢性的な人手不足では、今の人数でどう時間を短縮するかを考えなければなりません。
そこで、①従業員が1日に何時間会社にいるか、②会社にいる時間は何をしているか、を見てください。
きっと時間短縮のヒントがあるはずです。

現在、建設業や運送業は規制(月100時間未満)の適用対象外になっていますが、施行から5年後をめどに規制が適用されます。
運送業は長時間労働が恒常的になっています。
今から労働時間短縮の為、従業員の一日を把握することから始めましょう。



by office-matsumoto | 2017-10-12 10:30 | 事務所新聞